住宅の増改築などの際に天井裏や壁の内側などをのぞいてみると、電気の配線ケーブルが何本も走っているのを見ることができます。多くの場合、それらのケーブルはバラバラに散乱しないように束ねられていますが、その束ねるための資材を結束バンドといいます。結束バンドはナイロンなどの樹脂でできたバンドで、細いものを束ねて固定しておくのに使われます。ビニール製のテープや布製の紐などと比べると製品寿命が長く、いったん締め上げると元には戻らない構造になっているので、長期間の使用に耐えることができます。
結束バンドは工事用の資材であるため、通常は業務用の製品として売られています。しかし最近ではその便利さが一般家庭でも注目され、市中の文房具店や均一ショップなどでも簡単に手に入るようになってきています。20本入り、50本入りなどの束になって袋売りされているのをよく目にします。電気のケーブルをまとめておくのに便利なことから、結束バンドは家電製品の電源コードを整理したい時にも使えます。
たとえばキッチンでは電子レンジや炊飯器などの調理家電がいくつも使われていますが、これらの電源コードを床に散乱するがままにしておくと、子供やお年寄りが足をひっかけて転んでしまうなどのトラブルのもとになります。そんな時は、結束バンドで束ねたうえで床の隅にまとめておけば安心です。また、パソコン・プリンター・インターネット接続機器など、情報家電の接続ケーブルをまとめておきたい時にも活躍します。