配線ダクトという設備をご存知でしょうか。昔は学校は商業施設・官公庁などに限定した設置となっており、多くのOA機器の電気ケーブルをまとめるのに使用されていました。特に工場などでは高圧電源を持つ大型機器が設置されていたので、これらの電源コードを正しく配線するためのレーンとしても活用されていました。現在では一般家庭でもたくさんの家電を設置しており、室内環境をより良く保つために配線ダクトを活用するところが多くなっています。
一般家庭で導入する場合のメリットをここで考察すると、数多くのコードを見えないようにできるため室内の景観を良くできるということが挙げられます。また、床に散乱しないため足を引っ掛けて転倒するという事故を未然に防げることもわかるでしょう。配線ダクトを導入するメリットは安全面と室内景観という2つが挙げられますが、さらに突き詰めていくと電源コードを長い期間良い状態で保存ができるということもあります。家電などの電源ケーブルの外膜部分はポリ塩化ビニール製となっており、10年前後で表面が硬化してきます。
内部は銅線が束になって備わっており、外膜が破れた状態で使用するとショート火災を発生させる恐れがあります。その問題を避ける面でも、配線ダクトを導入しておくのが望ましいです。新築であれば建設段階で配線ダクトが備わっているところも多く、既存の住宅でも外付け工法で壁や床面に取り付けることが可能です。